埼玉西武ライオンズ対北海道日本ハムファイターズ|2010年4月17日|西武ドーム
4月17日、土曜日。春の柔らかな陽光が降り注ぐ快晴の西武ドーム。周囲の桜がまだ美しく咲き誇り、球場周辺では花見を楽しみながらドームへ向かうファンの姿も多く見られた。週末のデーゲーム、相手は昨年のパ・リーグ覇者・北海道日本ハムファイターズ。ネットオークションで内野指定席を確保し、プレイボール直前にスタンドに入ると、実に2万6千人もの大観衆でスタンドはぎっしりと埋め尽くされていた。独特の開放的なドームの空気の中、始球式が終わると割れんばかりの拍手で試合が始まった。

日本ハムの先発は、球界最強の絶対的エース・ダルビッシュ有。西武先発は右腕の許銘傑。試合は序盤から予想もしない大波乱の展開となる。2回裏、立ち上がりのダルビッシュをライオンズ打線が猛然と攻め立てた。連打と四球でチャンスを広げると、集中打が炸裂してあのダルビッシュから一挙5点を奪う大猛攻!「あのダルビッシュから5点取ったぞ!」スタンドは興奮の坩堝と化し、青いメガホンが打ち鳴らされ、ドーム全体が揺れるような大歓声が響き渡った。


しかし、試合巧者の日本ハムは決して怯まなかった。3回以降立ち直ったダルビッシュが鬼気迫る投球で三振の山を築き始めると(終わってみれば10奪三振)、試合の流れはじわりと相手へ傾いていく。そして迎えた5回表、2死満塁の絶体絶命のピンチ。打席にはベテラン稲葉篤紀。許銘傑が投じた勝負球を完璧に捉えられると、高々と舞い上がった打球は無情にもライトスタンドへ吸い込まれる逆転満塁ホームラン……。静まり返る西武ドーム。一瞬にしてスコアはひっくり返り、スタンドには深いため息が充満した。

その後もリリーフ陣が追加点を許し、打線もダルビッシュの前に封じ込められ、終わってみれば5対8での悔しい逆転負けとなった。序盤の5点リードを守りきれなかった悔しさは大きかったが、強敵ダルビッシュ相手に真っ向勝負で打ち崩した打線の爆発力は見事だった。試合終了後、ドームを出ると夕暮れの春風が心地よく通り抜け、満開の桜が夕日に照らされていた。悔しさを噛み締めながら、長いペナントレースはまだ始まったばかり、次は必ずやり返すという闘志を胸に帰路についた。
